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Rocky Mountain Audio Festival - 6

会場で石田さんに、どうしてSD05の音はこんなに遠くまで音の浸透性がいいのだろうと質問をしてみました。石田さんは、やはりNFBのない事で、部屋に溢れた自らの出した音をうち消さず、小さな波でも津波のようにエネルギーを持ったまま持続して音を出し続けるからと仰っていました。すなわち、ほとんどのNF(負帰還)アンプは、スピーカーからの起電力により、先頭段に部屋の反射波を返し、それをうち消すようにアンプが増幅する、音を出す波とうち消す波が少しの時間遅れで出ている、その為エネルギーをうち消されてしまい、生の楽器のように部屋の外まで溢れる音がしないのだと。開催期間中、生の演奏をしているのと同じ音がすると何人もの方々がブースをのぞきに来られた訳が納得できます。その意味で、まるでスピーカーを楽器に換える魔法の力を持っているようです。
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その次のブースに来られた方の質問は、何故こんな安価なSPケーブルを使っているのに、これほどの音場が出るのか、それに反射板もインシュレーターも何も使っていないのにとでした。もっとも、石田さんは試聴の後、音が集中する部屋の隅に、枕を置かれましたが。部屋の音響を調整したのはそれだけです。アメリカでも、ケーブルメーカーの力は、業界の中では大きく、様々なケーブルメーカーが存在しています。しかし、それらに頼らなくても済むなら、純粋なオーディオファン・音楽ファンは大変歓迎してくれました。
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MA RECORDINGSの純粋2チャンネルステレオの録音方式と共感して目の前に展開する音が聴けるからです。CDプレーヤーの質も問われることになります。すぐれた録音と正確に変換するトランスポート、余分な信号を加えないデジタルケーブルさえあれば、SD05から入力信号に忠実な(歪みの少ない)音がSPから再生されていきます。
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そして、毎回感じるのは、SD05の持っているクロストークの発生しない仕組みにあります。理論上も、レイアウト上も極めて少ない構成で、クロストークは実質上無いと言っても過言ではありません。それがもたらす効果は大きく、他では見られないほどSPの間に隙間無く音が定位していきます。またSPの外にも音が拡がり、大空間が出現するのです。アメリカではそのサウンドステージの再現性を重視します。その点も、何も音響的処理をしていないホテルの部屋の空間で、あれだけのステージが出ることが驚きだったようです。

また、進化し続ける「T3」にの、新しいネットワークの音を低音の再現性に進歩が見られました。二年前横浜のAVフェスタの会場で、皆さんが驚かれた深い静かな超低音が再現されてきたからです。もっとも低い帯域での「T2」と「T3」の差が大きな部屋での再現性にはやはり差が出ますが、「T3」に適正な大きさの部屋ならだいぶ縮まりました。ホテルの部屋で、サンサーンスの低い低音が響いてきたときは嬉しかったです。
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今回はMARECORDINGSのToddさんには、アメリカの展示会での適正なアドバイスを沢山いただきました。少しでも我々の再生音が、彼のCDの販促に繋がったのが嬉しかったです。Toddさんのレコーディングは、純粋な基本に忠実な二本のマイクだけによるステレオ録音です。マルチチャンネル録音では決してでない大空間が再現できます。Toddさんの卓越した耳と音楽把握力が彼の独特の音楽空間を生み出しているのでしょう。素晴らしい出会いになりました。彼を紹介していただいたSugarさんに改めて御礼を申し上げます。
by SD05club | 2007-10-26 09:59 | Sound Cafe
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