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「T4とバージョンアップ発表会」に参加して

T.K./115です。

8月2日のファンクラブの集い「T4とバージョンアップ発表会」に参加いたしました。いつものことながら貴重な体験をさせていただき、本当に有り難う御座いました。せっかくなので私なりの感想を述べさせていただきます。

まずT4についてですが、石田さんのお話のようにエアボリュームから想定される「不要な低音」を取り除くことで「音楽のS/N」上げることにより、音楽の姿がより見やすくなることは確認できたように思いました。また、いつもながらの仕上げの美しさと設定の価格には驚きです。

もう一つのテーマ「バージョンアップ」については、石田さんの説明でその意図と意味がよく分かり、旧バージョンとの比較においても変化が確認できました。近々バージョンアップをお願いしたいと思っています。
何種類かのソースを使ってのデモにおいても当日のSPのセッティングで、十分奥行きをもったパノラミックな音場が実在感をもって再生されて素敵な音楽を奏でていました。

今回はT4の発表会ということもあって1機種のみで再生されたことで、再生の結果がT4によるものなのか、バージョンアップによるものなのか、いずれが支配的なファクターであったかの私の感覚では判断ができませんでした。さらに、送り出しが聴いたことの無かったHDDプレーヤであるということも判断を難しくしていたようです。

しかし、ディジタル伝送とパワーDACそして、スリムかつ精密化したSPのすべてをひっくるめての再生能力については見事と感じました。どういう訳か、いいコンディションのそれもメカニズムのみで再生されたSPレコードの再生音を思い出してしまいました。

さて、今回のデモですこし気になったことは、会場の音響特性によるものなのか、録音による影響なのか、特定の音域でこの場合バイオリン、もしくがビオラが強く胴鳴りを伴って弾かれたパートでは、奥で演奏されている楽器が目の前のSPまで瞬間移動し、SPの存在に気づかされるという現象が何度かありました。

それとこのことは完全に個人の感覚・趣味の領域かも知れませんが、今回再生された音楽が見事なほど整理されすぎているのではないか、つまり音楽に引っ掛かるもしくは考えさせられる部分が希薄になっているのではないかという感想を持ったことです。低域の再生限界がエアボリュームに制限を受けることを理解したうえでも、最低域のピュアトーンが聴覚では認識できない故に、整理整頓してしまうことは、ステレオ2ch音源を音響トランスデューサであるSPが時間軸を有した空間で合成される場で基音を捨ててしまっていいのかに考えさせられました。

世話人さんが再生された曲目の紹介のおり仰っていた様に、鍛え上げられたレニングラードフィルの鋼鉄のアタック、狂乱が生み出す魔物の一部でもリビングルームで聴きたいという夢があります。あの低弦が震わせるムジーク・フェラインザールの唸るような響き、ベルリン・フィルハーモニーのホールに負けないような圧倒的な力で弾く低弦が生む響きを体感せずに、経験値に依存して聴かなくてはならないオーディオはチョッピリ寂しいように思いました。

いみじくも石田さんは、音(音楽)は耳で聴くのではなく頭で聴くものであると仰いました。ならば、音(音楽)は感覚機を総動員して体全体で聴いているのではないか。つまり耳では聴こえていない音も意味を持っている可能性もあるように思えてきます。私の新しいテーマになりそうです。

T.K./115

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TK/115さん、ご感想ありがとうございました。

今回のテーマは、現実的な部屋で音楽を楽しむのには、というテーマで何かと取り扱いが難しい低音について、一つの方向性を作れたのではと感じています。会場での音の調整には限度がありますが、ご指摘の音の移動は、あの部屋の影響と録音方式が現れていました。マルチチャンネルの録音方法では、音の移動は良く感じられます。

電気増幅を使わない純粋のSPの再生音、そして永遠のテーマである、身体でも聴く音楽の重要性まで、喚起できたとしたら、主催者側としては望外のお喜びです。

大山さんの最初の大型SP「T2」はその点を真正面に向き合い、あの横浜でのオルガン再生に繋がっています。その後も、杉並公会堂や各地のコンサート会場で実在感をお聴きいただきました。最低共振周波数24Hzの威力は、すさまじく間近で聴いた場合音圧に身体が震えます。しかし、その音が、一般的なリビングルームでは鳴りませんし専用で作られた部屋でもかえってその音圧が問題を提起したわけです。

あの会場で鳴り響いた音に驚いていただく事が今回試聴会の目的でもありました。このT4開発の経緯をご理解いただき、より難しい、しかし、やりがいのあるテーマの追求こそが、オーディオマニアの楽しみでもあります。

石田さんも、発表会以降のブログで、「那須リスニングルームでは大型のT3が鳴っています。T4と比べると流石に大型といった聴こえ方をします。しかし、音楽を楽しむのにT4でなんの不満も起こりません。SD05のバージョンアップ機でT3を使いこなすのにはもっと追い込んだ調整が必要のようです。お客様が無いときの那須で楽しみが増えました。」と仰っています。新たな楽しみがまた見えてきたようです。

皆様のご意見、ご要望、ご参加をお待ちしています。ファンクラブまでお寄せ下さい。
by SD05Club | 2008-08-07 08:57 | Sound Cafe
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