ファンクラブ御中
#115/T.K.です。 忙しさに取り紛れているうちに随分の月日が流れました。 大変、ご無沙汰しております。 うかがえば、石田さんは当初の計画の2倍の200台というSD05を世に送り出され、生産にピリオドを打たれたとのこと。「有難うございました」、「お疲れさまでした」という感謝の言葉に、少し寂しいなという気持ちが重なります。また1/200のオーナであるということに誇りを持っています。 さて、我が家にフロントパネルに#115と控えめに穿たれたSD05を迎えた際に報告させていただいたように、これは私のオーディオ歴にとって大きなターニングポイントになりました。振り返れば、父親の膝に揺すられタバコの香りとともに電蓄から流れてきたクラッシック音楽の感動を起点として、世間でいう定年を過ぎたこの歳まで営々と続けてきたオーディオ遍歴において原点復帰という意味で、一つの句読点を打ってくれたのがSD05でした。 それまで、平均的な(電気通信)技術系サラリーマンとしては身分不相応と言われるほど潤沢にオーディオに時間とコストをかけ、リビングが種々の有名・高額の機器に占領される有様でした。それでも満たされぬ思いが沸々とし、リスニング空間を含め何とかならないかと次なる計画(妄想)へかきたてられる日々が続いていました。 そんなある日、学会誌に石田さんが発表されていたデジタルアンプの論文(記事)に偶然出会いました。その内容は、これまで疑問として胸につかえていた問題の多くが解決できると思えるものでした。これぞ天の啓示、救いの神の声と直感し、迷える子羊は行動に出ました。後は一直線、気がつけばリビングはCHORDのCDトランスポートとSD05そしてATCのスピーカしかないスッキリとした空間になっていました。現在も基本構成に変化はなくSD05は快調に動作しております。改めて、物事には好い加減、つまりバランス感覚が必要であるということを教えていただいたように思っています。 石田さんはデジタルソースとしてSONYの製品をベースに手を加えた高品質なHDDトランスポートを提供されたりしておられますが、私はアナログレコードとまでは行きませんが聴きたいCDをその都度トランスポートに送り込むという手続きを経て音楽と向き合うという聴き方が好きです。単なる興味からPCのUSBから変換器を介してSP/DIF信号で音楽を聴いたりもしますが、まだ追求すべき技術的事項も残されているようで不安定なところもあり遊びの範疇をでないようです。ただ、今後のミュージックソースの販路、そして媒体の保管スペースということなどを考えるといずれは、こうした形態に変わらざるを得ないと思ってはおります。そこでの最適解にも石田さんのご経験を生かしていただければとも思っています。 父親の膝で聴いた音楽の感動を何とか甦らせ、それを継続したい、そんな想いが思いもかけぬほどくシンプルな形で実現できました。それからはCDを介して音楽に身を任せる平和な日々が続いています。もちろん、そこは人の子、チラリとさらに高みへとマニアに回帰しそうな欲望?(笑)が首をもたげますが、いまのところ暴れる様子がないのが有難いです。このことは理科系人間として、完璧は叶わぬまでも目の前の現象について論理的に説明がつく技術であるということが背景にあるのだと考えています。石田さんの論文と、その具体化したものとしてのSD05との出会いに大いに感謝しています。 技術は人間を豊かにし、幸せにする道具だと思っています。分野は異なりますが同じ技術者として石田さんにはさらなるアイデアの実現を期待しています。 たとえばSD05の前段に挿入してルームアクースティックをコントロールするイコライザとか・・・。さらに多くの問題が解決できるように思うのですが、駄目でしょうか?もし、ご意見をいただければ幸甚です。 石田さん、そして種々の催しものの開催、ブログの運営等々で大変お世話になった幹事さんに改めて御礼を申し上げます。 有難うございました。 これからもよろしくお願いします。
by SD05club
| 2009-08-28 13:08
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