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石田さんとの思い出

自分がサウンドデザインを知り得たのは、2009年。SD05の生産が終了した後のことでした。

この時、SD05のことをどうしてもお聞きしたくて石田さんにお電話を差し上げ、お話をさせて頂きました。石田さんは、生産が終了していたのにも関わらず、技術的なことの含め大変丁寧にSD05のことをお教えいただきました。一回の電話で、石田さんのお人柄、SD05への思い入れを十分に知ることがでました。

これが、石田さんとの最初の出会いでした。 SD05は、石田さんにご紹介頂いたお店で、 幸運にも半年後に入手することが出来ました。

この時から今日まで、石田さんには、年に数回程度お電話を差し上げ、お話をさせて頂くようになりました。石田さんは、いつも丁寧な対応をして頂き、技術的なことは熱心に音楽のことは優しくお話しして頂きました。

自分は、このようなお付き合いをさせて頂く中で、SD05のこと以外にも、石田さんのお人柄からいろいろなことを学ばせて頂いたような気がします。

その中の一つですが、自分にとって名言として大切にしている言葉があります。『みんなでものを作ると良いものができるが凄いものはできない。一人で作ると良いものはできないが、凄いものができる。』石田さんはこう仰った後に、みんなで作ったs-masterという良いものを使い、一人でSD05という凄いアンプを作りました。と言われました。併せて、ソニー時代ののエピソードをお話されました。

高級アンプの製作時に100W出力で計画していたそうですが、営業サイドからカタログ競争に負けないように300Wの出力を求められたそうです。実際は殆どそのような出力は使用されないだけでなく、本当に使われるであろう出力域でs-masterの性能を最大に発揮しにくいそうで、大変ご苦労をされた様子でした。

このお話を伺いし、SD05は、s-masterの性能を十分発揮させているもので、石田さんの誠意、誇り、信念といった技術者の魂が込められて作られているものと感じました。そして、この名言は、自分の仕事の中で生きております。

最後に、いつも別れの言葉は、「音楽を楽しんで下さい。」でした。この言葉を聞くと、とてもゆったりとした気持ちになったものです。

もう、このの言葉をお聞きすることが出来ないと思うと大変寂しい気持ちでいっぱいです。
心からご冥福をお祈りいたします。

(T)127
by Sd05club | 2013-09-01 17:49 | 私のSD05
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