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TA-DR1グレードアップの感想(続報)

Y.Kさまより

あの日11月29日にDR1-UpGradeを我が家に持ち帰り早速セットし聴いた日の印象は、「羊が羊の皮を被った狼になって帰ってきた!」でした。
私は夜毎入浴後リスニングルーム(洋間20畳鉄筋コンクリート)でSingleMaltを片手にソファーに横になってJazzを聴くのが至高の時です。時々気持ちが良くて寝入ってしまいます。最高の幸せです。

オーディオシステムは;
CDT=SONY-SCD1(Trasport機能はかなり良いですよ)、
Speaker=JBL-K2-M9500、別売りNetworkでTriWire接続、4Ω、96dB
SCD1とDR1はPADのDigitalCableTANTUS(COAX)という極めてシンプルなものです。
電源ケーブル、SPケーブルはCARDASのGoldenReference,
オーディオ専用電源を引き、壁コンはPADクライオL2です。アナログは専用のオーディオで別室で聞いています。オーディオも30年以上いろいろやりましたが2年ほど前にSimple is Best」という結論に至りました。

DR1の前のアンプはPassLabのPreAmp X0とPowerAmp X1000というClassAのモノブロックで出力片チャン1KW(8オーム)重さ90Kgで電力消費がアイドル時に1.2KWという重量級アンプでした。約一年半経過後のある日近所のトランスに雷が落ちX1000を直撃しました。青い閃光がX1000から飛び出しドカーンという音と共にブレーカーが飛びました。NelsonPassのオーナー自身の特別な計らいでX1000は再生しましたが、この落雷の影響でその後もトラブルが再発しました。PassLab購入から4年、オーディオの市場にも新しい技術を搭載したアンプが登場していましたので、新しいアンプの購入を検討し始めました。

私はDigital派です、一時期約2000枚あったレコードは今ではCDで手に入らないFreeJazz系の300枚程を残すのみで、CDは1000枚を超えました。常にその時代のJazzを中心に聴きながら40年。聴かないCDはどんどん処分してできるだけこれ以上増えないように心がけています。
アナログ録音のレコードをDigitalリマスタリングしたCDをDACでアナログデータに戻してからアナログアンプで増幅するところに無理を感じます。従来からあるアナログアンプはアナログレコードを再生することを大前提に設計されたものです。最近の録音は全てといってよいほどDigital録音ですし、リマスタリングされたCDの場合でも、Digital技術は近年飛躍的に向上していますので、Digitalのまま処理(PWMプロセッサー)し、MOS-FET、LPFそしてSP端子、というDR1の設計はまさに「Simple is Best」そのものだと理解しました。

しかし理論が良いから良い音になるとは限りません。一番重要なのは設計者の求める音のレベルとこだわり(志)です。アナログであろうとDigitalであろうと良い音に欠かせないのは各部品の選定でしょう。筐体、トランス、コンデンサー、電源、そしてPowerMOS-FETなどでしょうか?2年近く前にDR1を試聴して大いに気に入り、CDを持参して大音量でJazzをどこまで鳴らしてくれるかオーディオショップで試聴し購入を決断しました。PassLabとは違った音作りのアンプですが期待どおりに楽しめました。しかしながら、この2年間弱聴き続けてきてDR1もDigitalCableも十分エージングされてくると、「あえて言えばもうちょっと音の立ち上がりが・・、スピード感が、立体感が、ドーンと音が前に出てほしい・・・」オーディオに終着点は無いと言いますね。そんな時DR1のUpgradeの情報を目にしました。なんと石田さんがDR1にと企画していたMOS-FETがついに完成し搭載可能になったと。石田さんのHPには下記のような記述がありました。

>一つはオン抵抗(アンプとしての駆動インピーダンス)が半減すること。
>もう一つはスイッチングのスピードが2倍近く早くなり、より精度の良い信号が得られること。
>(TA-DR1aのカタログスッペックは変わっていませんがひずみ率などが良くなっているはずです)

DigitalAmpにとっての命はスイッチングのスピードです、SONYは90年代からDigitalAmpに取り組んで来たのを知っていますが、まさに科学(技術)の進歩との並走だったと思います。私は確信しました。これだ、すぐにVersionUpしよう!これでDR1(石田Sound)は完成するんだ・・と。
29日の羊の皮を被った狼は3日間のPADシステムエンハンサーによるエージングでたくましい犬に変身しました。私は犬大好き人間なのです。
以前気になっていたところが改善され私の期待していたとおりの鳴りっぷりです。スピード感、パワー感、立体感、密度感、躍動感、素晴らしい!!M9500は能率96dBなのでボリュームレベルが11時から11時半でまるで生の楽器の鳴りのようにストーンと部屋中に楽器音が充満します。あくまで刺激の無い自然な鳴りです。
なんといってもDR1-Upgrade版のコストパフォーマンスは凄いと思います。同等の音を求めるなら、DAC+アナログアンプだと5倍から10倍の投資が必要です。2年前のPassからの買い替えのときDR1を選んで本当に良かったと思っています。

18年半家族の一員として生きて4年前に逝ってしまった私の愛犬の写真、祭壇に囲まれたリスニングルームでアイラ島のSingleMaltとJazzをこれからも日々新たな感動で楽しむことが出来そうです。全てのCDを聴きなおすことになるでしょう。DR1のSoundも日々円熟して行くことでしょう。
石田さん、素晴らしいDR1を作成してただきまして本当にありがとうございます。
今後も良い音を追求なさってください、オーディオに終りは無いといいますから。
那須のリスニングルームにも是非一度伺いたいと思っています。

Y.K
(2005年12月4日のお客様の声より)
by SD05club | 2006-08-01 11:10
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