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CDトランスポートへの改造

ファンクラブで、CDトランスポートの改造受付を始めてから、二週間経ちます。毎週2台のペースで、改造できるスケジュールになってきました。現在受け付けている機種は、3種類です。いずれもSONY製のCDP-XA55ES, XA50ES,それとMS-1です
石田さんのサウンドデザイン日記でもご説明がありましたが、改造は呼び込みと送り出し用のクロックを専用の物に変えます。いずれの機種も、オリジナルの状態では、内部にDAコンバーターを内蔵しています。一番クリチカルなDACの側に置かれたマスタークロックは45.1584MZをデジタル変調して使い回していきます。
現在のCDプレーヤーでは、読み込みでのエラーはありませんが、時間軸を制御しているのは、このクロックの精度によります。DAコンバーターからのクロックは、変調されたアナログ信号の影響からは逃れられません。その為、音がにじんで聞こえます。音楽再生で重要なのは、大きな音より、残響成分などの含まれた小さい音の再現性によります。そこが、にじんでいると、ディテールの聞こえないいわゆるデジタル臭い音になってしまいます。ソフトフォーカスでオブラートに包んでしまうのではなく、詳細な信号を細かく再現して、いわゆる「産毛が見える」ような音を再現できるようになるのです。

SD05がどんなに優秀でも、入力されてこない音は再現できません。従来からセパレート型にすると、一気に音が自然になるのはよく知られていました。しかし、s-master以前の機器ではトランスポートとDAコンバーターを同期して動かさないとなりません。その為、沢山のデジタル機種を繋ぐ必要のある業務用の機器では、外部のクロックの同期を取るクロック入力を備えていました。その精度によって音が変わるのは皆さんも経験済みだと思います。しかし、このクロックも時間軸の制御に本当に働いているかは、マスタークロックの周波数を見ると、いろいろな機器に対応するために、やはり同じようなデジタル変調回路を通ってきます。それでは、本質的な音の「揺らぎ」に対して、同じような結果しか生まれませんでした。s-master内部では、44.1khzで入ってきたデジタル信号を、すべてカウントして、48khzに変換しています。言い換えると、1秒以内の揺らぎや遅れは、この時点で整列し直されて秩序を回復します。ただし、トランスポート側から、にじんだ音が入ってきてもその時点で信号そのものが、変調しているので音は、元には戻りません。出来るだけ正確な時間制御でにじみなく送り出しをするために、今回の改造が必要なのです。

言い換えると、DACを内蔵していない、CDトランスポートで有れば、そこそこ使えるわけです。DVDやSACDの高回転型ではない専用トランスポートで有れば、 SD05は入ってきた入力を忠実に再現しますから、いい結果が出ます。音の音色は、CDプレヤーの筐体の影響を受けますから、各社微妙に音は違いますが、DAC内蔵の物とは、違いがはっきりと聞こえると思います。

ちなみに、今までSD05の試聴機をお送りして、音がご満足行かれない方には、どうやら二種類おられるようです。典型的な例が、アンプの持っている音色が好きな方です。当然ですね。そのアンプが醸し出す特有の響きがお好きなわけですから。もう一方は、入力から出力まで直列に繋がって音色を調整されていたベテランの方です。その中の一部だけ変えるとバランスが取れなくなります。SD05を試聴されて音が薄なるといわれる方と反対に音が厚くなるといわれる方は、従来のアンプに音を合わせられていますから来れも当然です。そのような方は、すべてをやり直す覚悟がなければ、導入できませんね。大変な勇気と思いっきりが必要です。また、オーディオの音そのものを追求されておられる方にも向かないように思います。SD05を導入するとありのままの普通の音がするからです。いわゆる濃い音にはなりません。
CDプレヤーの改造をして、皆さんが驚かれるのはそのような空気感の再現とどこまでも拡がっていく空間の再現性です。新たに問われてくるのは、CDその物の質です。コンポ用に改悪されたCDもクラシックにも見られますから。オリジナル盤を是非聴いていただきたいと思います。しかし、そのオリジナル盤が、きつく聞こえるような場合は、やはりどこかで強調されています。

しかし、SD05のオーナーの方々は、解っておられますが、従来の音の出方とは全く違った、非常に音楽に忠実なサウンドがなり始めます。オルガンの響きが本当に入っているCDをお聴きになれば、家の外まで浸透していく音が鳴りますし、低音をカットしていない録音をお聴きになれば、会場の空気の動きまで再現してくるのです。その空気の再現性そのものが生の音楽が持っている会場の空気感ですね。休止符を再現して初めて聞こえてくる音楽が有ります。

Jazzを中心に聴かれていたオーナーが、CDの改造とSD05の導入で、クラシック音楽の世界に入られて来られた方が沢山おられます。生の演奏会にも行き始める程ですね。紹介をしている私たちには本当に嬉しいことです。願わくば、生の演奏会しか音楽と認めておられない方々にも、レコードの持っている可能性を聴いた頂きたいと願っています。
by SD05club | 2007-02-06 14:38 | Fan Club のお知らせ
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