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オーディオ音楽への信頼

初めてお便りします。SS/104です。

SD05が我が家にきてから一週間がたちました。SD05はだいぶ部屋になじんできました。

一週間の間とにかく,SD05には感心させられることしきりでした。使っていますスピーカーJBL4344MK2の低域の重さはほぼあきらめていました。マッキントッシュのMC500で鳴るあの重き低音には少々辟易していましたが,SD05はごく普通にいいバランスでJBLを鳴らしました。JBLのウーファーを完全にアンプのコントロール下においているかのようです。驚きました。

しかし,SD05は何とも面白くないアンプです。ひたすらCDをかけていればいいのです。ただ,それだけ。あそこをこうしてやろう,ここをこうすれば,とかのオーディオ心をくすぐってくれません。実につまらん,と思いながら,一方でCDから鳴ってくる演奏にどんどん集中していき,心は浮き浮きし,たいそう気持ちが弾んでいる自分に気がつきます。

ふとオーディオの目的が頭に浮かびました。スピーカーとスピーカーの間に演奏者がいてその演奏者が奏でる音楽がそこにある,そのとき目の前の装置は完全に頭から消えている,これがオーディオ本来の目的であり,私のオーディオの理想でした。

これまでも,そのように音楽が鳴るようにオーディオに接してきたはずなのです。しかしこれまでの装置が鳴らす音楽からは目の前の装置が消えてくれず,低音が重いなぁ,ヴァイオリンの高域がきついなぁ,のように演奏の中から物理的な音が顔を出し,気になって仕方なくなるのです。そうなると,たとえばシノーポリの指揮するマーラーのシンフォニーは神経質でクールなだけの音楽になってしまい,何とも楽しくない時間をすごすことになります。オーディオでオーケストラ音楽を聞くことはあきらめるようになっていました。反対に音マニア的関心は増大する一方です。結果として装置をとっかえひっかえし,メーカーと販売店に多大の貢献をすることになります(それと雑誌の売り上げにも)。物欲的関心は高まれど,それに反比例してオーディオ音楽からはどんどん離れていき,オーディオに音楽を期待しないという,何とも本末転倒な状態になっていました。

SD05は,そのような連鎖を断ち切ってくれるような予感がします。まだ我が家に迎え入れてたったの一週間しかたっていませんが,この一週間は初体験のしどうしでした。とにかく楽しいのです。CDを聞きまくるという,皆さんの投稿記事に共通の体験を私もしていました。SD05はたったの一週間で,音楽演奏装置としてのオーディオへの信頼を回復させてくれたようです。オーディオ装置でオーケストラが演奏会さながらに聞けるのです。シノーポリのマーラーはすばらしく精緻で,感情におぼれず客観的でありながらマーラーの情念や諦念をきちんと表現しているみごとな演奏でした。

少々,SD05の音について感じたことについて触れておきます。私の購入したSD05は50Wバージョンです。微細な音が聞こえ,情報量がとても豊かに聞こえます。その豊富な情報量がとても自然なバランスの中で聞こえてきますので違和感は全く感じません。バランスさえしっかりとれていれば,情報量は豊富であればあるほど好ましいはずです。50Wバージョンの聞こえ方はとても自然で,他のバージョンに変更したいという必要性は感じませんでした。

電源ケーブルについてです。以前のアンプで大きな効果を発揮したホスピタルグレードの電源ケーブルをさしてみました。付属のケーブルに比べて確かにクリアーになるのですが,少々下品な音になりバランスを崩してしまったようです。付属のケーブルに差し替えると,みごとにバランスがとれ演奏に集中できます。何種類かの電源ケーブルと比較した結果,今は付属のケーブルがもっとも好ましいと感じ使用しています。

デジタルケーブルは直接的に音を変化させますのでそれなりの同軸ケーブルが必要です。高価である必要はなく,きちんと75Ωの抵抗になるように作られたケーブルであることが肝要のようです。オーディオ用とは無関係の計測器用の75Ωケーブル(BNC−RCA)を知人から借用して使ってみました(プラグもケーブルも計測器用はすごく安いです)。十分に使えました。今はBeldenの75Ω同軸ケーブル1506A(定番?)を使い十分に生き生きした音楽が鳴っています。現在はファンクラブで開発された同軸ケーブルをお願いしています。在庫がないとのことですが,届くのがとても楽しみです。

デジタルケーブルと繋がっているCDプレーヤーはCECのCDトランスポートTL51Xです。とても滑らかなデジタル臭の少ない素晴らしい音楽を鳴らしてくれます。あたかもSONYの改造CDトランスポートでないとダメであるかのような風潮を感じますが,SD05は本来,ケーブルを含め接続機器に対して寛容な懐の深いアンプではないかと感じています。この長所をスポイルせずに積極的に生かしたいものです。

SD05とは長いつきあいになりそうです。このようなアンプに出会えたことは幸せでした。SD05を制作された(製作でなく作品の意味を込めて制作)石田さん,HPを通して出会いのきっかけを作ってくださったファンクラブの方々に感謝いたします。
by SD05Club | 2007-03-20 02:35 | 私のSD05
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